運動の効能を示す研究の数々

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ニューヨーク大学のアントニオ・コンビット博士は「脳の中で記憶を

司っている海馬は運動不足によって血糖の上昇、低下の調整が

うまくいかないと、委縮していくが、ダンベルなどの筋肉運動を

やると、海馬は十分な働きを続け、記憶力の維持、回復がなされる」

ことを実験で証明しています。

 

武庫川女子大の内藤義彦教授は35~69歳の8000人の男性を6年間

追跡調査をした結果、33人の人が大腸がんにかかったが、デスク

ワーク中心の人が、立って仕事をする人より、訳4倍も多いことを

突き止められています。同教授は「運動により、便の通過時間が短く

なり、便に含まれる発がん物質と腸の粘膜との接触時間が短くなる

ため」と述べておられるが、これまでに述べたような運動による

体温上昇、血流促進による免疫力の向上ももちろん、関与していると

思われます。ちなみに大腸がんは近い将来、日本人のがん死亡の

トップになると予想されています。

 

乳がんや前立腺がんなどのホルモン従属性のがん(乳がんは女性

ホルモン過剰で、前立腺がんは男性ホルモン過剰で起きやすい)

も、運動によって体脂肪が減ることにより、発がんリスクが低下する

ことがわかっています。なぜなら、女性ホルモン、男性ホルモンの

原料はコレステロールなのです。

 

肺がんも運動によって、リスクが低くなります。運動により、呼吸が

深くなる回数も多くなると、肺の中の発がん物質の排出が促される

とされていますが、実は肺は脂肪代謝にも関与している臓器なので、

運動による血中脂肪の減少も、影響するものと考えられます。

 

運動すると、インスリンの働きが良くなり、糖尿病の予防、改善に

役立つことは前々からわかっていたのですが、その詳細が最近、

明らかにされつつあります。

 

人の筋肉細胞中に存在するグルコーストランスポーター4(GLUT4)

という糖運送担体(タンパク質)が、運動すると細胞膜に移動して

血液中の糖分を取り込んで細胞の中に蓄えます。

 

その結果、脳や筋肉や内臓などあらゆる細胞の働きは活性化するし

(細胞のエネルギー源は糖)、血液中の糖分は低下し、糖尿病が

改善されるのです。

 

運動を意識的に行うことは私たちが、健康で元気に年を重ねていく

ことの強力な武器になることをこれらの研究結果は示唆しています。

 

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